内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ・嚥下内視鏡)
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)
当院には鼻から挿入する内視鏡があり、より嘔気が少なく、施術中に通常は鎮静剤を使用するため苦痛が少ない内視鏡検査となっております。
- 観察範囲は主に食道、胃、十二指腸です。
- 一般的に胃がん検診として内視鏡は50歳以上の方に勧められます。
- 胃がんの原因の一つとしてピロリ菌感染があります。
- 胃カメラ検査や血液検査で判断可能です。若い年齢で除菌治療を行えばピロリ菌による悪影響はさらに低下する可能性があります。
<検査が推奨される方>
- 嘔気をよく認める方
- 飲み込みづらさを感じる方
- 口酸っぱいものが上がってくる、胸が痛い、空咳がずっと続く方(逆流性食道炎の可能性)
- 胃(みぞおちあたり)が痛む方
- すぐに満腹感を感じてしまう、食欲がない方
- 過去に健診などで胃十二指腸潰瘍やポリープなど何らかの異常を指摘された方(1-2年ごとの内視鏡推奨)
- ご家族に胃癌の病歴がある方やピロリ菌を除菌した方がいらっしゃる、井戸水などの生水を飲んでいたことがある方。
- 普段通り食事摂取されているのに体重減少を認める方。
- 月経と関連なく鉄欠乏を指摘された方(がん精査のため大腸カメラと合わせて推奨)。
<検査の準備>
前日の飲食は21時までで、当日は絶食にして来院してください。検査は午前中に終わります。
当院では喉のスプレー散布による局所麻酔とほぼ全例で鎮静剤使用し、なるべく楽に検査を
受けていただけるよう配慮しております。内視鏡は嘔気の少ない経鼻内視鏡を使用しておりますが
鼻炎などで鼻が通りづらく痛いなどございましたら経口に切り替えることも可能です。
下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)
- 当院では2021年8月より大腸カメラを開始しました。
- 大腸カメラはがんやポリープを見つけるだけでなく、過敏性腸症候群の診断、 出血源の検索、下痢を起こす炎症性腸疾患の検索など様々な疾患に対して有用です。
<大腸内視鏡が勧められる方>
- 便に血が混じっている
- 月単位で下痢もしくは便秘をしている、あるいは便秘が悪化した場合
- 便が細くなってきた場合
- 月経と関連がなく鉄欠乏を指摘された場合(胃カメラと合わせて精査が推奨されます)
- 40歳以上で大腸内視鏡を一度も受けたことがない場合
- 血縁者に大腸癌の方がいる場合(特に若くして大腸癌であった場合)
- 普段通りの食事量でも体重が減少する場合
大腸癌は最も罹患者数が多い癌です
- 大腸癌罹患数(大腸癌とされた人数)は男女合わせると最も多くかかり易いと言えます。
- 全臓器のがんの中で第1位(女性1位、男性3位)となっています。
- しかし死亡者数は1位ではないというのも特徴です。
- 早期大腸がんの5年生存率は98.8%で、完治できる可能性が高いがんです。
- 便潜血検査は2回法の感度は、進行がんで85.6%, 早期がんで61.3%です。
- 一方大腸内視鏡検査の感度は95%です。
40 歳以上の方の大腸内視鏡スクリーニング検査は推奨されております。
大腸内視鏡治療と検査後のフォローについて
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大腸内視鏡検査をした後のフォローは
異常がなかった場合 毎年の便潜血検査、2-5年以内の内視鏡検査
異常があるまたはポリープを切除した場合 1-2年以内の内視鏡検査を推奨します。 - 当院では10mm以下のポリープに対して出血の合併が少ないコールドポリペクトミー(ポリープ切除) を行っており、日帰りで行うことが可能です。